小説版桐宮戦争

小説版の内容は、本編のストーリーと異なります。あくまでifストーリーという扱いです。(強さの基準にもなりません。)

第一話

俺の名前は渚 玲司。
桐野江組で仁義外れを撃退する、若手極道だ。

最近、組の中で嫌なうわさが立ち込めている。
その噂とは、
「西アンダーシティ地方極道の鳴宮組が、竜連街の利権獲得をもくろんで、こちらに戦争をしかけてくる」
というものだった。
最初は俺たちは舎弟たちの悪いいたずらだと思って真に受けなかった。
だが近日、これが段々と現実味を帯びてきたのだ。

そんなある日。
俺は舎弟の春日と共に、シマ内のパトロールをしていた。
そんな時、うちの組に守代を払う3丁目のレストランのシェフが助けを求めてきた。
「大変です!うちの店で、鳴宮組を名乗る人物が暴れ散らかしているんです!!」
「何ですって?!」
俺達に衝撃が走る。
「渚の兄貴…鳴宮組って…」
「ああ。最近噂になっていたあの組織だ。」
「兄貴、急ぎましょう!!!」
「おう」

俺たちが店についたとき、店はひどいありさまだった。
客席は見る影もないほどに荒され、金はすべて奪われ、食料はすべて食い尽くされていた。
「なんてひどいんだ!」
「ああああ…あの奥に…!荒したやつらがいます!」
「なんだと?!」

俺たちはおくに向かう。そこには。
数十人の男たちだった。
さらにその中で目立つ者が一人。
「やあやあ。君が桐野江組のブレイン、渚君かぁ。会いたかったよ」
「どういうつもりだ?くそ野郎」
「おおっとおれはくそ野郎ではない。申し遅れました鳴宮組の池田と申しますぅ。お手柔らかにお願いしまぁす」
「うちのシマ荒しといてなんだよその態度は」
ドン!
俺は「池田」と名乗る男に向けてチャカを発砲する。だが予想通り奴は銃弾をかわしやがったんだ!
「なにお前遊んでんの?あてる気ないでしょ」

ドンドン!

俺は次々チャカを打つ。しかし、相手はどんどん躱してこちらに近づいてくる。

(もうこれは接近戦しかないな....!)

俺はドスを抜いた。
「おおドスかぁ。ならば俺もヲッ!」

キィンッ!

激しいぶつかり合いだ。俺は間一髪奴の攻撃を受け止めた。

と思ったが!なんと奴はそのまま強引にドスを振りぬきやがった!
「グハァッ!」
俺は腹を大きく切り裂かれてしまった。

「仕返しだぁあ"!」

俺も池田にドスを振る。しかし、それが池田に当たることはなかった。
「ガキ、あたあるあいてがわるかったんだわ。じゃ、サヨナラ」
池田は俺に銃を撃つ。
余りもの早打ち。
中心は避けたが、右わき腹に一発もらってしまった。
俺は意識が飛びかけた。その時。

「なにうちのシマに手ェ出してんの?死ねや」

なんと、舎弟の春日が応援よして呼んだ兄貴がやってきたのだ。
しかもやってきたのは組一の狂人とも名高い星野の兄貴だった。

「お、お前は!桐野江組の星野! お前を殺せば大手柄だぁっ!」

「うるさい。自分の実力を考えてから言えボケ」
星野の兄貴はそういいながら雷のような踏み込みを見せる。
その踏み込みは瞬間移動にも見えた。
池田は兄貴が目の前に来たことも気づいていなさそうだ。
そしてお決まりのいつもの決め台詞を吐き捨てる。

「お前筋肉スムージーにしまぁあああああああす!!!」;

「は?何言ってごぇぇえええええ!」
星野の兄貴の膝蹴りが奴の股間に命中した。
奴の顔が青くなる。
「あ、ああ、あ、あああ、あ、ああああ、あ、あああああ、あ、あ、」

「とどめだぁ!」

それから5秒もせず、池田は心臓を刺され死んだ。
それからというもの一瞬だった。
兄貴が奥の部屋に行ってきたと思ったら30秒で出てきた。
「渚ぁ。あいつら殺しといたぁー。死体処理は頼んだ。」

俺は驚いた。兄貴の強さに。

そのころ鳴宮組では

???「カシラ、池田が死んだそうです。」

???「ああ。そうかぁ。ご苦労さんやったなぁ。」

???「そろそろあの技を使いましょか。」

???「ああ。そうしよ」

次回予告
全面戦争、開始。

第二話

語り手 法竜院

俺の名前は法竜院。桐野江組の剣士だ。
先日、巨大極道組織鳴宮組が東アンダーシティに攻め込んできた。
それから、立て続けに同じような襲撃が起こり続けている。
連日その対応に追われ、俺らは一切休む暇もない。
ただ守代をもらってる分、しっかり使命を果たさなければならないのだ。

最初の襲撃事件から1週間がたったころ。
俺、星野、豊島の三人でシマ内の見回りをしていた時だった。
近所のバーの従業員一人が、胸を大きく裂かれた状態でやってきた。
彼の足取りは重く、今にも死にそうだ。
法竜院「作島さん!大丈夫ですか?!」
作島「俺は大丈夫です…それより…店を…!父を…!」
豊島「作島さんも重傷じゃないですか!!」
星野「俺と法竜院の兄貴で現場に向かう。お前は作島さんを闇医者に運び込め!」
豊島「は、はい!」

俺らは現場に駆け込んだ。
しかし、そこにいたのは予想もしない人物だった。

西見「へぇ…あんたらが東の極道さんたちですか。」
星野「お前は…!」
法竜院「西見派のトップ、西見だな?!」
いきなりトップが攻め込んできた。
西見「ではまずはそこの爺さんを殺させていただきます」

だぁん!!!

うった先には、作島さんの父親、先代店主が!
次の瞬間には、俺が動いていた。
だが間に合わない。ならば刀を一本犠牲にして助ける!

カキィン!

俺の刀が折れた。しかし、銃弾をはじき返すことはできた。
俺は腰からアーミーナイフを抜く。
星野も続けてドスを抜く。

そして星野は、お決まりの謎のセリフを言い放つ。
星野「お前○○スムージーにシマああああああああす!!!!!!」

西見「へっ!噂通り面白そうなやつらだな!」

次の瞬間、西見が消えた!
そしてその一瞬で星野の懐を取る。
星野は強烈なバックステップを取る。
西見「ファーストアタックは俺だぁぁぁぁ! そんな回避甘い!」
しかし、星野は元暗殺組織のトップ。こんな死線を潜り抜けた回数なら負けない。
星野「いいや甘くねぇ!うぉりゃ!」
星野はそのステップの勢いのまま、西見のみぞおちに蹴りを叩き込む。
西見「ぐぁぁぁ!」

しかし、なんと西見は強引に突進しだした。
西見「もらったあああああ!」
西見が持っていたのは、塩酸刃。

じゃわあああああ!

攻撃終わりの隙を、西見は見逃さなかった。
星野は、腹を大きく焼き切られた。
そこまでが一瞬の出来事だった。
しかし、今回は俺もいる。甘く見てもらっちゃ困るな。
法竜院「チェリャあああああああああああ!!!」
アーミーナイフを西見に向けて振り下ろす。
西見「ぐごぇ!」
その一撃は、西見の左肩の肉をえぐり取る。
だが、その程度じゃ西見は死ぬわけがない。

さらに、最悪の状況がやってくる。
豊島「兄貴!どうですか?!」
なんと、豊島が帰ってきた。
舎弟を守ることを意識しながら戦うことになるので、帰って足手まといだ。

その隙に、俺は一発もらってしまう。
西見「さぁ!死ねヤァ!法竜院!」
西見が追撃を出す!
俺は横に避ける。
だが、それは読まれていた。
なんと、あいつは俺が回避した方向に銃を発砲!
からだを必死にひねったがあ、脇腹に銃弾を2発もらってしまった。

しかし、西見の銃弾が切れた。
態勢を整える時間でできた。
そして、攻勢が逆転。
俺と星野が一気に踏みかかる。
西見はそれをドスで受けようとする。
だが、1本のドスで2つの攻撃を受けきれるわけない!
星野のドスが西見の腹に深々と突き刺さった。

西見「おっと!」
さらに、受けきれたと思っていた星野のドスを、星野が強引に振り抜く!
西見のガードを貫通して腹を袈裟にとらえる。
西見「うぉっ! やっぱアンタらおもろいなぁ!」

だが西見も鳴宮組の最高戦力。
まだまだ余裕そうだ。

しかし、あることを思い出した。
豊島の存在だ。
その時、西見が言う。
西見「お、日下部!来たか!」

そこにいたのは西見派NO.3の日下部だった。
日下部「お前なに修羅場でボケっとしてんねん。死ね。」
日下部は、豊島に向かって銃を突きつける。
さらに気を取られた俺らの頭に、後ろから西見が銃口を突きつける。
西見「ありがとよぉ日下部おかげで球を補給する時間ができたわ。」
そして、日下部は引き金を引いた。

バァン!!!!!!

豊島が力を失い、倒れた。
俺らは生きていたものが、生きていないものに変わる瞬間を目撃した。
こんな光景は何度も目撃している。
なのに、なぜか以上に悲しい。

そんな時、星野がポツリとしゃべりだす。
星野「お前なぁ…」

星野「お前なんか俺には勝てん!かかってこい!」
星野の目は怒りと悲しみで満ちている。

星野は閃光の速度で後ろに回転し、西見の腹を蹴り飛ばした。
西見「何?!」
西見は判断が遅れ、銃をうてなかった。
さらに俺も攻撃に出る。

法竜院「日下部!死ねぇぇぇぇぇえええ!」
その一撃は、日下部の腹を大きくえぐる。」

ここで西見が、逃げの手を打つ。
西見「あたる相手が悪かったわ。また来るからなあぁ!」

そういいながら目つぶしの閃光弾を放つ。
次に俺らが目を開けた時には、奴ら2人はいなかった。
そこにあったのは、荒された店と豊島の遺体だけだった。
俺は豊島の遺体に駆け寄る。



しばらくして、組の舎弟が遺体を回収していったころ。
俺らは気づく。
法竜院「ん? 先代店主がいないぞ?!」
星野「あれ?さっきまでここにいたよな…?」

俺らはまだギリギリ残っていた防犯カメラの映像を見る。
なんと、先代店主はあいつらが逃げるときに一緒に連れ去られていたのである。
さらに西見は、男性を一人担ぎ、傷を何個も負った状態で走るという驚異のタフネス。
その時、俺らは怒りが爆発した。
一旦、組事務所に戻ることとなった。